キャンドル革命(韓国)

近年成功したと思われる革命は、アラブの春・チュニジア/ジャスミン革命、台湾/ひまわり革命、香港/雨傘革命、韓国/キャンドル(ろうそく)革命だろうか。

一方で、SEALDs登場で盛り上がった日本の市民運動は停滞しているように思える。その運動は総体として、名付けられることもなく終わってしまった。

現在もデモは各地で散発的に行われているけれど、主な舞台はネットとなっていて、政権支持派と不支持派が全く交わることのない批判合戦を繰り広げているだけで、これで政権が変わるとはとても思えない。

いまだに「政治の話をするのは無粋だ」という意識が巷には満ち満ちていて、特定政党を支持することは特殊であるという認識をされるこの国全体の空気に対して、正直なところ、失望を感じないわけにはいかない。


今日書きたい主題とはあまり関係ないけれど、SELADsが(自ら解散を宣言したにせよ)あっという間に市民運動の舞台から消え去ったのは、というかSELADsの限界は、彼ら自身が、自分たちは無党派であると宣言してしまったことのように思える。

特定政党を支持していても、個別の論点によっては他党との一致点を見い出すことは可能だ。

むしろ特定政党を応援している人同士が、”この国を少しでもいい国にしたい”(ここでまたいい国とは、という説明が必要になるが、なんとなくニュアンスはわかっていただいていると思う)という共通の一点を抱いて共闘することこそが必要なのだ。

社会とは本来そのようなものであり、複数政党の存在を認め、議会制民主主義のもと国民の代理である議員が、議会において民主的な手順に則って喧々諤々の議論を展開する、それが民主国家の在り方だ。

政治だけでなく、漫画でも映画でもなんでも、自分の好きなものと他人の好きなものは違うことは当たり前で、そのことを受け止めてこそ対話が生まれる。

自ら無党派ですと表明してしまうことは、自分と他人は違うということをまず受け止め、互いに尊重するという困難さから逃げているように感じられてならない。


話は逸れたけれど、日本人のこういう傾向っていうのは、それだけ、戦後日本を牛耳ってきた自民党がうまくやってきたんだろうということだけは理解できる。

どうしたらこの政権を下ろして、国民主権を徹底させられるんだろうと悩みに対して何かヒントを得たいと思い、韓国でのキャンドル革命について調べているときに、YouTubeで、すばらしいダイジェスト映像を発見した。


韓国キャンドル革命①

韓国キャンドル革命②

韓国キャンドル革命③


多くの学生が亡くなったセウォル号沈没事件。事故時の船長の対応や当時の大統領・朴槿恵の対応を含め、あまりにもショッキングなできことだった。

そしてこの事件に端を発した大規模なデモで、政府は大きな間違いを犯した。政府はデモ隊に放水し、69歳の農夫(ペク・ナムギ)を殺害したのだ。

このことがさらに国民の怒りを呼び起こし、デモはさらに大きく展開することとなる。


ーいざ再び街へ 一人ひとりがペク・ナムギだ

「セウォル号の悲劇があってなお、この国は何ひとつ変われなかった。でも今度こそ、変わらなければなりません」


ー怒れる農民 トラクターで大挙ソウルへ進撃

「この秋は畑の代わりに歴史を耕す(全国農民総連盟議長)」


ー全国に広がる大学生の授業ボイコット

「わたしたち学生は、腐りきった国の教師になどなりたくありません」


ー梨花女子大 学部新設による定員削減に反対し、学生がロックアウト

ー怒りの声は崔順実(朴槿恵前大統領の政治スキャンダル(いわゆる崔順実ゲート事件)の中心人物)の娘の不正入学問題にも拡大。総長は辞任を余儀なくされた

「建学の精神に泥を塗る総長に、もう大学を任せられない!総長は警察力を投入したことを公式に謝罪し、辞任せよ!梨花は誰のための大学か!誰のための総長なのか!」

梨花女子大に響きわたる GOD「ろうそく一つ」

♪〜つらいときは僕にもたれればいい いつも君のそばにいるよ

ー中高生も自分たちの意志で立ち上がった

「まだ中2で参政権はないけれど、デモという意思表示が国民の思いだってことを政治家に知ってほしい」

「一人でも直接参加して変えなければと思います」

「今日の闘いはわたしたちのために闘ってくれた先人へのお礼であり、わたしたち自身の革命の一歩であり、後輩たちへの贈りものになるでしょう」


「真実は沈没しない/진실은 침몰하지 않는다」

闇は光に勝てない

嘘は真に勝てない

真実は沈没しない

我々は諦めない

[キャンドル集会 日程]

2016年

10月29日 11月5日 11月12日 11月19日 11月26日 12月3日 12月10日 12月17日 12月24日 12月31日

2017年

1月7日 1月14日 1月21日 2月4日 2月11日 2月18日 2月25日 3月1日 3月4日 3月11日

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